インタビュー:ピーター・センゲ ④(Journal of Beautiful Business誌)

世界には、教育のルネサンスのように、希望を再び吹き込むようなムーブメントやイニシアティブがたくさんあります。テクノロジー業界の古いジョークに「未来はすでにここにある。ただ均等に行き渡っていないだけだ」とありますが、これが、これまでのどんな時代よりもその真実味を増しています。最も必要なものが、すでに生まれている場所を見つける必要があるのです。

インタビュー:ピーター・センゲ ③(Journal of Beautiful Business誌)

教育に革命が起きていると、私は信じています。多くのイノベーションの事例が、世界中のあらゆる文化圏、あらゆる社会で 起こっています。今プロジェクト型学習(PBL)は、巨大なグローバルなムーブメントになっていて、子どもたちは、誰かが造った教室での演習ではなく、意義のあるプロジェクトを通じて、 学習に取り組めるようになっています。Teach For Allのような団体は急速に成長していますし、「思いやりを持ったグローバル市民を育てること」を目的に掲げる国際バカロレア校も、すばらしい取り組みを行っています。

W・エドワーズ・デミングが語った「教育とビジネスの深いつながり」

晩年になると、彼は自分を世界中に知らしめていた「品質管理(Quality Management)」という言葉を使うのを拒否するまでになっていました。彼は「その言葉には、まったく何の意味もない!ほとんどの企業がこれまでずうっと続けてきた、バカバカしいことを続けるための都合のよい口実を与えているだけだ!」と話しました。

2030年の教育ビジョンとは – グローバルな教育を探して(4)

学校の多様性と学習者の多様性がマッチしていることです。私たちはみんな異なる学び方をします。ですから、本当に「学ぶこと」を中心に据えた学校(「教えること」ではなく)なら、様々なタイプの学習者に奉仕することができるでしょう。

学習が起きる環境を創造する – グリーン・スクール・カンファレンス(7)

ある朝、目覚めると、教育のシステムが変革されている。そんなことは起こりません。変化には何十年もかかるでしょう。間違いありません。このモデルを世界中の社会に浸透するには、20~30年かかることでしょう。しかし、この変化が起こらなければ、その他に必要だと思っている変化のことはあきらめた方が良いでしょう。

本当に正しくシステムの変革を行っているのはどの企業でしょうか?

中国の古いことわざに、こうあります。「もっとも優れた人たちとは、もっとも自分自身に厳しい人たちである」。自己満足は、いつもイノベーションの敵なのです。本当のイノベーションの精神を持ち続けたいと思うならば、「私たちはリーダーの一員だ」という思いこそ、最悪のものだと言えるでしょう。

謙虚さというか、いろいろなものが上手くいっていないと気付いていること。これが、イノベーターの本当の特徴なんです。

デジタル世界のシステム思考 (8) 人間は、システム思考家です。

人間は、システム思考家です。自然が、自然と根本的に合致しない種を想像することなど、決してありえないからです。それほど捨てたものではありません。私たちは確かに、たくさんの問題を抱えています。しかし、源泉はそこではありません。問題は、私たちの能力ではないのです。私たちの生き方なのです。

デジタル世界のシステム思考 (7) 自然とのつながりの希薄化と相互関係性の急成長

ここで説明したかったのは、このように自然の世界とのつながりが失われていること、同時に、これまでお話ししてきたように、私たちがこの相互関係性を加速度的に成長させていること。これが、私たち人間が抱えながら暮らしている、巨大な数々の不均衡の深い源泉であるように、私には思えるのです。

組み立てラインの教育制度 – グリーン・スクール・カンファレンス(6)

近代の学校にはおよそ200年の歴史がありますが、これは明確に組み立てラインをモデルにしたのです。偶然ではありません。意図的に、敢えてそうしたのです。当時の人たちの立場で考えてみてください。「都市の人口の増加し、工業時代がやってきた。工場がやってきた。さあ、みんなに同じ教育が必要だ・・・そうすればみんな工場で働くことができるから!」

子どもたちは問題に気付いています – グリーン・スクール・カンファレンス(5)

すべてのメディア、公共のメディアに映るのは、暴力の話、汚職や、倫理に反する話などがほとんどです。「悪いことでなければ、ニュースにならない」のです。私たちのニュースとは、過去30−40年の間に、そういうものになってしまいました。「センセーショナルでなければ、ニュースではない」と言えるでしょう。

すべて黄金時代のしるしは・・・ – グリーン・スクール・カンファレンス(3)

このシンプルなフレーズ、「すべての黄金時代のしるしは、子どもたちが社会のもっとも大切な一員であり、教師がもっとも尊敬される職業であることだ」が、非常に多くの問いへの道を開きます。明らかな疑問は、「どうして私たちは、そこからここまで、これほど遠くまで流されてしまったのでしょうか?」です。

これらが企業戦略に大きな影響を与えると思いますか? – グリーン・スクール・カンファレンス(2)

「あなたは、食料、水、エネルギー、ゴミと汚染物質、そして貧富の差の拡大、これらが企業戦略に大きな影響を与えると思いますか?」
私たちの関心があったのは、これらの5つの問題のどれかひとつでも、「企業戦略にとって重要である」そして「これらが私たちの将来を形づくるものである」と、考える人たちでした。これは、本社のどこかに専門家が集まる部署を置いておしまい、と言うような、CSRやその他の取り組みではありません。

グリーン・スクール・カンファレンス(1)

私たちの社会の仕組みは、サステイナブルではありません。富の集中、そして機会の不平等は、もっと基本的なアメリカ人としての思想と、ある意味ひどく矛盾しています。わずか200年と少し前に始まったこの国が、どのように世界中で頭角を現し始めたのかを考えれば、ある意味、私たちにとって、機会の平等とは非常に根本的なものなのです。私見ですが、それはこのサステイナビリティーというものの本質に当たります。

「民主主義を学校で習わないとしたら、どこで習えるっていうの?」

2、3年前、私たちがアリゾナ州の中学校を訪問したとき、8年生(中学2年)のグループが、1年の締め括りのプロジェクトを発表していました。1年を通して「システム思考家の習慣」を学んできた子どもたちは、世の中で議論されている問題を1つ取り上げ、学習した習慣の1つ「視点を変えて理解を深める」を用いてさらに詳しく見てみることになっていました。

ピーター・センゲ「組織学習のイントロダクション」

人々がビジネスにおいて、レバレッジが高く「当たり前でない」領域に気付き始めるために何が必要かと考えれば、答えは、本当の学習に対するとても深く、粘り強いコミットメントでしょう。

こうした学習への深いコミットメントには、いくつかの特徴があります。

1つ目に、「私」が間違っていることを認める準備ができていなければなりません。やらなければならないことが明らかなら、すでにその通りのことが行われているはずです。

【動画】ダライ・ラマ14世 x ピーター・センゲ – Heart-Mind Summit 2014

カナダのバンクーバーで昨年行われた「Heart-Mind Summit 2014 – Be the Village」にピーター・センゲが参加し、ダライ・ラマ14世と対話を行いました。センゲは、子どもたちの情緒教育と社会性の教育に加えて、自分の身の回りの行為をもっと広く社会や環境というシステムとのつながりで捉える意識を高める「システム」の教育の大切さについて話しました。