「英雄はいない」ピーター・センゲ、システム・リーダーシップを語る

気候変動に関して、私たちは自分で自分を救わなければなりません。深いシステム課題のどんなものでも取り上げてみれば、気づくでしょう。いつも重要なのは、さまざまな場所から、さまざまな形での、多くの人のリーダーシップなのです。

書評『イシュマエル』文化にまつわるダイアログ

「当方教師——生徒募集。世界を救う真摯な望みを抱く者に限る。本人直接面談のこと」
これがイシュマエルの書き出しです。私たちが共有する世界に対する前提への、目の離せない冒険です。グローバルな問題に対する、創造的で前向きな解決策を提示したフィクション作品としてターナー賞を受賞した本作は、私たちのカルチャーの「物語」がはるか遠くに示唆するものに対する、強力な問いを投げかけます。

学習する組織をどのように定義しますか?(前半)

組織に浸透するマインドセットは、たった2つしかありません。コントロールと学習です。問題は、支配的なのがどちらかです。学習が支配的であれば、「学習する組織」と呼ばれるもののあらゆる側面を生み出していることを保証します。

インタビュー:ピーター・センゲ ④(Journal of Beautiful Business誌)

世界には、教育のルネサンスのように、希望を再び吹き込むようなムーブメントやイニシアティブがたくさんあります。テクノロジー業界の古いジョークに「未来はすでにここにある。ただ均等に行き渡っていないだけだ」とありますが、これが、これまでのどんな時代よりもその真実味を増しています。最も必要なものが、すでに生まれている場所を見つける必要があるのです。

インタビュー:ピーター・センゲ ③(Journal of Beautiful Business誌)

教育に革命が起きていると、私は信じています。多くのイノベーションの事例が、世界中のあらゆる文化圏、あらゆる社会で 起こっています。今プロジェクト型学習(PBL)は、巨大なグローバルなムーブメントになっていて、子どもたちは、誰かが造った教室での演習ではなく、意義のあるプロジェクトを通じて、 学習に取り組めるようになっています。Teach For Allのような団体は急速に成長していますし、「思いやりを持ったグローバル市民を育てること」を目的に掲げる国際バカロレア校も、すばらしい取り組みを行っています。

ピーター・センゲの毎日の修養(プラクティス)とは

多くの人が、「私にとっては、走ることがプラクティスなんです」と言いますが、これには賛成しません。ほとんどの人にとって、走るのはストレスへの対処法だと思います。本当の修養(カルティベーション)というのは、それをはるかに超えるものなんです。

企業にとっての利益とは、人間にとっての酸素のようなものです(P. F. ドラッカー)

ドラッカーのたとえ話がいちばんはっとさせられるのですが、こう話しています。「企業にとっての利益とは、人間にとっての酸素のようなものだ。足りなければ、死んでしまう。しかし、もし人生で最も重要なのが息をすることだと思っているなら、その人は何かを見落としている」。
利益は、手段に過ぎないんです。

学習が起きる環境を創造する – グリーン・スクール・カンファレンス(7)

ある朝、目覚めると、教育のシステムが変革されている。そんなことは起こりません。変化には何十年もかかるでしょう。間違いありません。このモデルを世界中の社会に浸透するには、20~30年かかることでしょう。しかし、この変化が起こらなければ、その他に必要だと思っている変化のことはあきらめた方が良いでしょう。

誰かを指さすとき、残り3本の指は自分を指していることに気を付けなさい

私たちの日常の認識に1つ、言わば根本的な「機能不全」があります。それは、問題がいつも「あちら側」に現れることです。「あの人はいつもあんなことをする」とか、「あんなふうに考えてばかりだ」とか、「ああいう偏見を持っている」とか。そして、私たちが忘れてしまいがちなのは、「それを見ているのは誰か」ということです。

デジタル世界のシステム思考 (8) 人間は、システム思考家です。

人間は、システム思考家です。自然が、自然と根本的に合致しない種を想像することなど、決してありえないからです。それほど捨てたものではありません。私たちは確かに、たくさんの問題を抱えています。しかし、源泉はそこではありません。問題は、私たちの能力ではないのです。私たちの生き方なのです。

デジタル世界のシステム思考 (7) 自然とのつながりの希薄化と相互関係性の急成長

ここで説明したかったのは、このように自然の世界とのつながりが失われていること、同時に、これまでお話ししてきたように、私たちがこの相互関係性を加速度的に成長させていること。これが、私たち人間が抱えながら暮らしている、巨大な数々の不均衡の深い源泉であるように、私には思えるのです。

デジタル世界のシステム思考 (6) 私たちのデバイスとインターネットに、電力がどれだけ使われているでしょうか?

数年前、グーグルの会長とランチをしたときに、私は尋ねました。「インターネットの電力フットプリントはどのくらいですか?」すると、彼は、間髪入れずに答えました。「サーバー会社で言えば…」これは5年前の話ですが、「少なくとも5%ですね」。私たちがコンセントにつなぎ、これらサーバー会社を通じてつながるガジェットを全部足してみましょう。

デジタル世界のシステム思考 (5) アメリカ人の消費する食料品は、平均3000㎞を旅します

私たちはこの世界中の相互関係性のウェブを強化しました。ここ数百年の間、特に直近の50年のことです。

実際の例で言えば、アメリカ人が消費する食料品1ポンドは、平均して3000㎞以上を輸送されています。多くの国境を越えて食料は届いています。私がマサチューセッツ州中部で、これまでに食べた最高においしいリンゴは、地元の果樹園へ行って獲るものですが、もしスーパーへ行けば、リンゴはニュージーランド産です。3000㎞を遥かに超える距離を輸送されています。