私たちが成長して「持続可能」という言葉が似合わなくなることを望んでいます

私が望んでいるのは、「私たちが成長して、この『持続可能』という言葉が似合わなくなること」なんです。ここ15年くらいを振り返れば、この持続可能性、持続可能な発展という言葉がメインストリームで使われるようになりました。これらの言葉が最も大きな貢献をしてくれたと思うのは、自然環境の問題と社会の不平等という問題という2つの間に、人為的につくられた分断を解消してくれたことでした。

デジタル世界のシステム思考 (8) 人間は、システム思考家です。

人間は、システム思考家です。自然が、自然と根本的に合致しない種を想像することなど、決してありえないからです。それほど捨てたものではありません。私たちは確かに、たくさんの問題を抱えています。しかし、源泉はそこではありません。問題は、私たちの能力ではないのです。私たちの生き方なのです。

デジタル世界のシステム思考 (7) 自然とのつながりの希薄化と相互関係性の急成長

ここで説明したかったのは、このように自然の世界とのつながりが失われていること、同時に、これまでお話ししてきたように、私たちがこの相互関係性を加速度的に成長させていること。これが、私たち人間が抱えながら暮らしている、巨大な数々の不均衡の深い源泉であるように、私には思えるのです。

デジタル世界のシステム思考 (6) 私たちのデバイスとインターネットに、電力がどれだけ使われているでしょうか?

数年前、グーグルの会長とランチをしたときに、私は尋ねました。「インターネットの電力フットプリントはどのくらいですか?」すると、彼は、間髪入れずに答えました。「サーバー会社で言えば…」これは5年前の話ですが、「少なくとも5%ですね」。私たちがコンセントにつなぎ、これらサーバー会社を通じてつながるガジェットを全部足してみましょう。

デジタル世界のシステム思考 (5) アメリカ人の消費する食料品は、平均3000㎞を旅します

私たちはこの世界中の相互関係性のウェブを強化しました。ここ数百年の間、特に直近の50年のことです。

実際の例で言えば、アメリカ人が消費する食料品1ポンドは、平均して3000㎞以上を輸送されています。多くの国境を越えて食料は届いています。私がマサチューセッツ州中部で、これまでに食べた最高においしいリンゴは、地元の果樹園へ行って獲るものですが、もしスーパーへ行けば、リンゴはニュージーランド産です。3000㎞を遥かに超える距離を輸送されています。

デジタル世界のシステム思考 (4) 私たちの生活のすべてが、この世界の相互関係性に足跡を残します

「システム」、これは具合の悪い言葉です。あまり示唆に富んだ言葉ではありません。日常で「システム」と聞けば、普通、話し言葉としての意味は2つです。例えば、「私たちはみんな、この大きなシステムの一部に過ぎない!」。これが意味するのは「(自分には)どうしようもない」ということです。

個人と仕事を一直線につなげる

現代の職場における悲劇は、私たちの多くが、自分の全人格を仕事に持ち込むことはできない、つまり、成功するためには、自分以外の誰か、もっと聡明で、もっと強く、明確で、顧客本位な人物でなければいけないと信じるようになったことです。

組み立てラインの教育制度 – グリーン・スクール・カンファレンス(6)

近代の学校にはおよそ200年の歴史がありますが、これは明確に組み立てラインをモデルにしたのです。偶然ではありません。意図的に、敢えてそうしたのです。当時の人たちの立場で考えてみてください。「都市の人口の増加し、工業時代がやってきた。工場がやってきた。さあ、みんなに同じ教育が必要だ・・・そうすればみんな工場で働くことができるから!」

子どもたちは問題に気付いています – グリーン・スクール・カンファレンス(5)

すべてのメディア、公共のメディアに映るのは、暴力の話、汚職や、倫理に反する話などがほとんどです。「悪いことでなければ、ニュースにならない」のです。私たちのニュースとは、過去30−40年の間に、そういうものになってしまいました。「センセーショナルでなければ、ニュースではない」と言えるでしょう。

すべて黄金時代のしるしは・・・ – グリーン・スクール・カンファレンス(3)

このシンプルなフレーズ、「すべての黄金時代のしるしは、子どもたちが社会のもっとも大切な一員であり、教師がもっとも尊敬される職業であることだ」が、非常に多くの問いへの道を開きます。明らかな疑問は、「どうして私たちは、そこからここまで、これほど遠くまで流されてしまったのでしょうか?」です。

これらが企業戦略に大きな影響を与えると思いますか? – グリーン・スクール・カンファレンス(2)

「あなたは、食料、水、エネルギー、ゴミと汚染物質、そして貧富の差の拡大、これらが企業戦略に大きな影響を与えると思いますか?」
私たちの関心があったのは、これらの5つの問題のどれかひとつでも、「企業戦略にとって重要である」そして「これらが私たちの将来を形づくるものである」と、考える人たちでした。これは、本社のどこかに専門家が集まる部署を置いておしまい、と言うような、CSRやその他の取り組みではありません。

グリーン・スクール・カンファレンス(1)

私たちの社会の仕組みは、サステイナブルではありません。富の集中、そして機会の不平等は、もっと基本的なアメリカ人としての思想と、ある意味ひどく矛盾しています。わずか200年と少し前に始まったこの国が、どのように世界中で頭角を現し始めたのかを考えれば、ある意味、私たちにとって、機会の平等とは非常に根本的なものなのです。私見ですが、それはこのサステイナビリティーというものの本質に当たります。

“Questions for Living” with ピーター・センゲ(3)

QFL: SoL(組織学習協会)を創設し、今日の姿に育てたときの、第一の問いは何でしたか?
センゲ: 「どうすればコラボレーションを育てることができるのか?」です。
SoLには、昔から、今も数々の学習コミュニティーがあります。これらコミュニティーの繁栄を助けるため、私たちは問いました。「どうすれば、ツールや方法論を含めて、学習するコミュニティーを実現するためにベストな条件を創ることができるか?」

URDT ウガンダの辺境を変革する

1985年頃、私はウガンダ出身の男、ムワリム・ムシェシェに出会いました。彼は1人の仲間と一緒に、とあるプログラムを始めようとしていました。これが後に、ウガンダ地方開発トレーニング(URDT)と呼ばれるようになります。彼らは、そのプログラムを当時大変な混沌の中にあったウガンダの中で、最も貧しい地域で行うことに決めました。

【動画】「より良い世界のためのシステム思考(7)」ピーター・センゲ

アルマンドは、こんな話をしました。
「子どもの頃、いつも親父の漁に付いて行きたかったんだ。だけど、親父は絶対に連れて行ってくれなかった。『危なすぎるからボートには乗せられない。お前はまだ小さいからな』って、親父は言ってた。
だけど、6歳か7歳になったときにこう言ったんだ。『お前がこれから2年間、学校でいい成績を取り続けられたら、漁に連れて行ってやろう』」。

【動画】「より良い世界のためのシステム思考(5)」ピーター・センゲ

実はここ10〜15年間に、漁場が回復を果たした数多くの素晴らしい成功事例があります。
この実現の鍵となったのは誰でしょうか。「これらの成功事例はどのように起こったのですか?」と、この活動に関わった全員、どの科学者に聞いても、絶対に必要不可欠だったのは誰だと思いますか。これはシステムの知性、システムの直感の問題です。