インタビュー:ピーター・センゲ ④(Journal of Beautiful Business誌)

Journal of Beautiful Businessによるインタビューを翻訳します。聞き手は、MIT Sloan Management Reviewの元編集長、ニナ・クルシュビッツ。

ビジネスに『学習する組織』をもたらしたマネジメント思想の第一人者、現代の教育を語る(4/4)

2018年12月16日

Peter profile

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教育の政策や実践の変革に関して、諸外国が持っている可能性のあるアドバンテージは、どんなものでしょうか?

トップにいることには、いつも問題が付いて回ります。企業であれ、国家であれ。エゴや高慢と言うか、世界は自分たちを中心に回っているような態度です。こういった問題は、自分たちがNo. 1であるときに起こります。だからこそ、多くのアドバンテージが、人々が何か新しいものを創り出せるかもしれないと感じる、諸外国や地域に移ってしまうのです。

本当にたくさんの意味で、今日の米国の意図は、創り出すことでなく、保護や維持/保全に向けられています。国内にクリエイティブな産業はたくさんありますが、私たちのカルチャーを全体として見ると、100年前はその特長だった創造性の輝きから、遠く離れてしまっています。ですから、辺境にある国々が、大きなアドバンテージを持っています。

中国は、ある種のパラドクスです。なぜなら、自国をすでにNo. 1と見ているので、その高慢に囚われつつあります。しかし、中国の中には、西洋化した消費者志向、物質主義的な文化ではない、何か新しいものを創り出すことで、とても活気づいている部分もあります。中国は、巨大な工業国ですが、中国の人たちにしかできない、ものすごく組織化された方法で積極的な脱炭素化を進めています。あの国は、2030年までにカーボン・ニュートラルに近いところにいるのではないかと思います。これは、米国ではレーダースクリーンにも映らず、目標として考えることすらできないような目標です。

現代の私たちの文化のどこに、もっとも落胆していますか?

今の政治以上にですか? 私にとって、それよりずっと大きな問題なのは運命論です。気候変動が、これをもっとも残念かつ悲劇的な方法で示しています。問題は、気候変動ではなく、私たちが気候変動に対して持っている運命論なのです。みんな、人々には見えません。これが変わることがあり得るということが。希望や可能性の欠如こそが、大きな課題に対して、私たちをマヒさせてしまうのです。

いちばん大きな希望を与えてくれるものは何ですか?

注意して見てみると、世界には、教育のルネサンスのように、希望を再び吹き込むようなムーブメントやイニシアティブがたくさんあります。テクノロジー業界の古いジョークに「未来はすでにここにある。ただ均等に行き渡っていないだけだ」とありますが、これが、これまでのどんな時代よりもその真実味を増しています。最も必要なものが、すでに生まれている場所を見つける必要があるのです。私たちが恐れていることに注意を向けるのではなく、変化が自然に起きているところに意識を向けて、それを育み始めなければなりません。

(終)


Are there advantages that other countries might have in terms of changing education policies or practices?

There’s always a problem of being on top, whether it’s a company or a country — the ego, the arrogance, the kind of attitude that the world revolves around me. That happens when you’re “number one.” That’s why a lot of the advantage shifts to those countries and places where people feel like they could create something new.

In so many ways, the U.S. today is intent on protecting and conserving, not creating. Even though we have a lot of creative industries, our culture as a whole is a long way from the creative spark that characterized it 100 years ago. So countries that are more on the periphery have big advantages.

China is kind of a paradox because they see themselves as number one already so they’re getting caught in that arrogance. But parts of China are very energized by creating the new China that is not just a Westernized, consumer-oriented, materialistic culture. It is the one big industrial country that’s decarbonizing aggressively in a seriously organized way, as only the Chinese could do. My guess is that China will be getting close to being carbon neutral by 2030. That target is not even on the U.S. radar screen.

What makes you most disheartened about our current culture?

Beyond the politics of the day? I think much more problematic to me is the fatalism. Climate change illustrates this in the most iconic and tragic way. The problem isn’t climate change, the problem is the fatalism that we hold regarding climate change. People just don’t see that it’s possible to change. That lack of hope and possibility is what’s paralyzing us on all the big issues.

What gives you the most hope?

If you look carefully, there are many movements and initiatives around the world to re-instill hope, such as the renaissance in education. The old joke in the tech industry — the future is here, it’s just not evenly distributed — is more true today than ever. We need to discern where what is most needed is already emerging, to start paying attention to where change is naturally occurring and nourish that, and not give our attention to what we’re afraid of.

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